通路の幅の寸法 — 「人ひとり60cm」は、体の幅に10cmを足した数字でした

「人が通る幅は60cm」の出どころを、産総研の人体寸法データベースと国交省の建築設計標準で検算しました。最大身体幅47.0cmに車椅子と同じゆとり10cmを足すと57cm。2人の90cmは肩幅2人分に足りず、6畳では通路が床の23〜31%になります。

照明の「〜6畳用」の寸法 — 天井の1灯は、机の上を100ルクスにする数字でした

シーリングライトの「〜6畳用」は、日本照明工業会の基準表で「机上面100ルクス」と決まっています。JISの居間の推奨照度 (全般50・団らん200・読書500) と比べ、低い電球1個がつくる光だまりの直径をcmで計算しました。

テレビを見る距離と高さの寸法 — 「画面の高さの3倍」は、1分角から出た数字でした

テレビを見る距離の倍率を、画面の高さの何倍かで並べたものさし図。1.5〜6倍

「画面の高さの3倍(4Kは1.5倍)」はITUの1分角の計算(3.2倍・1.6倍)を丸めた、近づける限界に近い数字でした。メーカーのおすすめは2.5〜3倍。画面の中心の高さは記事ごとに85〜115cmと開き、どれにも出典がなく、台40cmでは50型の中心が目線の約45cm下になります。

ストーブのまわりの寸法 — 「1m離す」は、前と上の数字でした

総務省令の離隔距離を、反射式・対流式・石油ファンヒーター・電気ストーブ・電気温風機の5種類について平面の箱で並べた図。上100cmは4種類、前100cmは3種類で共通

「ストーブから1m」の出どころは、総務省令の離隔距離の表でした。上の100cmは5種類中4つ、前の100cmは3つで共通ですが、横と後ろは4.5〜50cmまで変わります。6畳で機種ごとの「箱」を測ると、ファンヒーターは床の10.6%、反射式は24.1%。前の1mはソファ前の床と重ねられます。

窓の前の家具の高さ — 腰窓の下端90cmは、ドアの高さから逆算されていました

腰窓の下端が90cmなのは、日本サッシ協会の規格が窓の上端を室内ドアと同じ2mに揃えているからでした。建築基準法が決めた「床の1/7」の窓と、産総研の座った目線117cmから、窓の前に置ける家具は120cmまで、腰高100cmなら窓は9%しか減らないと出ました。

壁に飾る高さの寸法 — 美術館の「145cm」は、立って見る高さでした

「目線の高さに飾る」の目線は135〜150cmで揺れています。三重県立美術館は絵の中心を床から145cmに統一。産総研の実測値と重ねると、145cmは大人の多くがやや見下ろす高さで、椅子に座ると23〜28cm上に見えます。腰高の家具の上に置けばA3で131cm、B2で146cmと、高さは家具と紙の寸法が決めます。

手が届く高さの寸法 — 「身長×1.2」を、産総研の実測データで検算しました

「手が届くのは身長×1.2まで」を産総研のAIST人体寸法データベースで検算すると、伸ばした指先は身長×1.24〜1.25、つかめる高さは×1.13〜1.14で、×1.2はその中間でした。高さ200cmの天板に自然に立って指先が届く青年女性は約3人に1人。つま先立ちで稼げる8〜9cmは、NITEが避けるように書いている姿勢です。

白い家具の反射率 — 部屋が小さいほど、家具の色が明るさを決めます

「白い家具は部屋を明るくする」には数字がありました。白色ペイントの反射率は70〜85%、木製家具の塗装面は20〜40%。腰高の家具で囲うと6畳では壁の41.7%が家具の色になり、6畳の室指数では壁の反射率が70から30に落ちると届く光が17.5%減ります。パナソニック・岩崎電気の反射率表と照明率表から。