賃貸で壁を使う — 借主負担になる穴と、ならない穴の境目
賃貸の壁は触ってはいけない、と思われている。でも国交省のガイドラインが引いている線は「穴を開けたかどうか」ではなく、深さと目的の2つだった。エアコンのビス穴が貸主負担になる理由から、有孔ボードに必要な15mmまで。
賃貸の壁は触ってはいけない、と思われている。でも国交省のガイドラインが引いている線は「穴を開けたかどうか」ではなく、深さと目的の2つだった。エアコンのビス穴が貸主負担になる理由から、有孔ボードに必要な15mmまで。
「床の耐荷重は1㎡あたり180kg」は1つの数字ではなく、建築基準法施行令85条には3つ並んでいます。満載のカラーボックスの足元は国の書庫基準とほぼ同じ密度でも、部屋全体で均せば5.2%。心配なら、分けて低く置きます。
ドアの下の1cmの隙間は建て付けの余裕ではなく、24時間換気の通り道として法令の体系に組み込まれた寸法です。ドア下1cm×78cmの面積は給気口1つ分とほぼ同じ。ラグの毛足や家具の置き方が、この通り道をふさぐことがあります。
隣の住戸との壁 (界壁) の遮音性能は、建築基準法施行令22条の3に3つの数字で書いてあります。低い音ほど基準はゆるく、低音は通る前提。満載の本棚は重さだけなら界壁級ですが、覆い方が足りず壁にはなりません。できるのは、離すことです。
家具と壁の隙間5cmの出どころは、東京都の公式ページでした。冷えた壁ぎわは部屋の中央と別の気候で、室温20℃・湿度60%でも壁面12℃で結露が始まります。放置して広がったカビは退去時に借主負担になり得ます。
「家具は目線より低く」と言われますが、その目線が床から何センチかを書いたページがありません。JIS Z 8500 の原文をあたると、目の高さは立位(床から)と座位(座面から)の2項目に分かれていました。床から測ると目線は4段階、床座と椅子座の差は420mm。囲う家具の高さの上限を、数字で出します。